花の寺

「勝持寺」が本名だが西行ゆかりの「花の寺」の方がポピュラーだ。
北面の武士が此処で出家し西行と名を改めた。
その時、一株の桜を植えた、その桜を西行桜と人は呼ぶ。
桜の頃が一段と賑やうらしい。

そんな「花」を期待しながら山門に辿り着く。
雨で濡れた石段は趣がある。
しっそりと幽玄な山門、





ふむふむ、その向こうに紅葉が輝いている。

山門を潜ったら雨が止んだ。
しかし、長い参道、
この向こうにそんな華やかな花が有るのだろうかと思わせる程長い。
参道を突き当たると白塀から紅葉がはみ出ている。



中に入るとまさに花の寺だ。







ただただ、花に酔う。















この時期、この花なのに、
境内は私一人だ。











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それでも、観光バスが着いたのか、
ぞろぞろと観光客が入って来た。
その途端に、
彼らの口々から歓声が上がる。









未練たらたら寺の門を出て石段を降りる。



そして、
未練たらたら、寺の門を振り返る。





次は「金蔵寺」に向かうが、何回か同じ道に出てしまう。
レンタカーは5時まで、今、3時半、30分もあれば帰れる筈、
多少、余裕があるが、さっきの運ちゃんの言葉もあり、
此処は歳相応に引き下がろう、どこかで蕎麦でも食って帰ろう。
など独り言を言いながら、帰途につく。

途中で旨そうな蕎麦屋はないかと、目を左右しながら走る。
一軒有った、が、お休み。
その内に方向感覚がおかしくなった。
どうも反対方向に走っているらしい。
車を止めて地図と睨めっこ。
そうこうして、それでも、やっと約束の時間前に戻り着いた。


風呂から上がって、
今日の写真の成果を確かめようとしたが、
写真が開かない、
何度やり直しても「error」の表示が出る。
そういえば、最後に車から降りるときにカメラを落としてしまった。

まだ3日残っている。
写真の撮れない紅葉狩りは有り得ない。

しかし、もう8時に近い。
カウンターで近くのカメラ屋を尋ねると、
「四条川原町まで出ないと大きなカメラ屋さんは有りません」
慌てて、四条川原町まで出る。
ポリスボックの婦人警官が、
「この先の右側に○○カメラがあります」
と教えてくれた。
仲々見付からない。
しばらく行って尋ねると、
「あの辺りです」
と今来た辺りを指差す。
おかしい、見付からない。
その辺りでもう一度尋ねる。
「○○カメラはお隣でしたが、どこそこへ引っ越しました」
聞いて見ると、京都駅の方だ。
「この近くにカメラ屋さんは・・」
と辿り着いたカメラ屋さんは中程度のカメラ屋さん、
「コンパクトフラッシュが使えるカメラはこれしかありません」
と出されたのは、ニコンD-70S。
いずれ、ニコンの一眼にしようと思っていたが、
もう少し先と考えていたので、機種についての予備知識が全く無い。
しかし、カメラの無い京都は有り得ない。
意を決して購入だ。

宿に戻って、兎も角、写真が撮れる様にと、説明書と首っ丈だ。

 

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