第四十九番  浄土寺



行基が彫った釈迦如来を本尊としたのがはじまり、とか。
ここにも行基が出て来る。







目を刳り貫かれた仁王は異様に迫力がある。
故意に壊されたのでは無いだようだ。





ピカピカの大型バイクに乗った映画俳優のような男と、
この二つ三つのお寺を前後する。
ハーレー・ダビットソンかと見たら、ホンダだった。
水も滴るいい男が何故にお遍路?
ま、人間だからいろいろあるのだろう。

そういえば、私には少なくも仏心とか信心とか、
宗教がかった動機は何も無い。
生れ付きの脳天気なのだろう、
ただただ、四国お遍路をしてみたい、
ただそれだけなのだ。



山門を入ってきた一人の小母さんが脇目も振らず、
境内を通り抜ける。

何か面白い物でもあるのかと、そっと、後を追う。
彼女が立ち止まると猫が出て来た。
彼女は野良猫に餌をやりに来たのだ。





このお寺には、
空也上人が何年か滞在し、
里人との別れを惜しんで自身像を彫った。
此処のお寺にはその空也像がある筈、
尋ねてみたら、
「公開してません」
ぴしゃりと、味も素っ気もない。
下記左の像の筈だ、右は行基。



行基 668〜749(天智7〜天平21)。
空海 774〜835(宝亀5〜承和2)。
空也 903〜972(延喜3〜天禄3)。

この三人はこの世で顔を合わせた事は無い。
大雑把に100年程度の間隔で輩出している。









50番 繁多寺

 

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