白族の民族料理「海水煮海魚」

広場を見渡しても目指す「海水煮海魚」を食べさせてくれる様な店は見当たらない。
案内書を引っ張り出す。近くに??亭という名が有る、名前からして「海水煮海魚」
に有りつけそうだ。
バイクタクシーに尋ねると、
「直ぐそこだよ」
再びバイクタクシーを走らす、狭い道を壁すれすれにぶっ飛ばす。
直ぐ其処の筈が結構ある。郊外へ出ると田園地帯、左右は田植え真っ最中だ。
「ここだよ」
大きなレストランを想像していたが、田園の一角のこんもりとした林、
門から察してホテルのようだ。 広い敷地の中、花を愛でながら食堂を探し歩く。



 



だだっ広い食堂では丸い大きなテーブルを囲んだ二組の客、どうも食指が動かない。

門前まで引き返したが、田んぼの真ん中、暫く待ったが、タクシーもバイタクも通らない。
バイタクで風を切って走ってきた道をテクテクと歩き出した。
バイタクなど..と馬鹿にしたが、やはり、文明の利器だ。
半分ほど引返した辺りで、やっと、馬車を捕まえた。

御者の小父さんに、「海水煮海魚」を尋ねると、大きく首を縦に振った。
田園を左右に見てほど良い馬車の揺れ、
街中に入ると両側は年季ものの白族の白壁が続く。
思わぬところで快気分を味合う。





何のことは無い、さっきの広場に戻って来た。
広場からは一寸死角になっている小さな食堂に案内される。
しつこいほど、「海水煮海魚」を確認すると、おばさんは、
「大丈夫、大丈夫」
と言って外へ出て行った。

目の前でバイタクの運ちゃんがのんびりと客を待っている。



ビールを飲んでいると小母さんが小さなバケツを提げて帰って来た。
中では鮒?らしき魚が跳ねている。
「ジ海」は海?の幸の宝庫なのだ。



もう一本ビールを飲んでると、まだゴトゴト煮立っている中皿がテーブルに乗っかる。



鮒と思ったが鮒ではないらしい小骨が少ない。
見掛けによらず、期待した通り私好みの淡白なあっさりした魚料理だ。
一時間は経っただろうか、前の二台のバイタクはまだ動いてない。

帰りは「ジ海」を船で帰ってみよう、と思い立った。
「大理古城へ行く船は喜州から出てますか?」
「ここからは出てない、北へ少し行った所から出てる、俺が馬車で送ってあげる」
今度の「少し」は少しどころではない。
馬車は直ぐに広い舗装道路に出た、大理と麗江を結ぶ観光道路だ。
観光バスが何台も走り抜ける傍らをテクテクと馬車が走る。
ここも田植えの真っ最中だ。



途中で猛烈な雨が降り出した、粗末な布の覆いの間から雨が吹きつける。
旅先での交通機関の選択は慎重を要する。
一時間もして、やっと、波止場に着いた。

つづく

 

  

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