書の歴史7/草書・行書・楷書の出現2
陸機は曹植以来の才子とも言われた。 その曹植だが、 武人としてよりも詩人として後世に名を残した曹植は、 曹操の三男として生まれその詩賦の才を曹操に愛された。 長男の曹丕との王位継承の争いに破れ、 生涯、曹丕の嫉妬と猜疑に追いやられ悲運な生涯を送った。 その曹植の書は残っていない、と思う。 琴線をくすぐる詩が幾つも残っている。 「七歩、歩く間に詩を作れ、さもなくば死罪に処する」 と兄曹丕に問い詰められた曹植はその場で詩を作った。
豆を煮てそれで熱いスープを作り 味噌を精製してスープの中に入れる 豆がらは釜の下で燃え 豆は釜の中で熱さに耐えず泣く 豆も豆がらも元々同じ根から生まれ出た兄弟であるのに 何をそんなに急いで豆がらを燃やして豆を煮るのだ 何とも切ない詩だ。 三国時代で忘れてはならないのが貂蝉、 中国の四大美女の一人だが認知度は今一つだ。 三国時代の初期、 権威を振るった董卓とその義理の息子呂布、 二人を色仕掛けで誑かし、 呂布をして義父董卓を殺せしめた妖女だ。 貂蝉は架空の人物らしい。 前へ 次へ 引用文献 講談社刊:古筆から現代書道まで墨美の鑑賞 東京書道研究院刊:書の歴史 芸術新聞社刊:中国書道史 木耳社刊:中国書道史(上卷)(下巻) 二玄社刊:中国法書選 芸術新聞社刊:中国書道史の旅 大修館書店刊:漢字の歴史 平凡社刊:字統 平凡社刊:名筆百選 講談社刊:古代中国 次へ |