第六十七番  大興寺



門前に広がる田園風景、
如何にもお遍路らしいお遍路の気分になる。
昔は、どのお寺もこんな雰囲気だったのではないだろうか。





暖簾の様なものも風情を添える。



 

仁王像は運慶作と伝えられる。

この仁王像には八百屋お七物語のその後の話が残っている。
と吉三郎の悲しい物語があり、
お七が江戸の大火を起こして死んだ後、
恋人の吉三郎は死んだお七の冥福を祈って四国八十八ヶ所巡礼の旅に出た。
大興寺を訪れた際、
仁王像の首に傷があるのに気づいた。
吉三郎は
傷んだ首の部分を背中に背負い巡礼を続けた。
やがて寄進が集まり、仁王像の首も修理され、
お七への供養も出来た、のだそうだ。



運慶作と聞いてもう一度写真に収める。

 

石段の中ほどには、
弘法大師のお手植えと伝えられる樹齢1200年のカヤの大木と、
大楠が見事に体躯を誇っている。





 



大興寺の鐘の音(クリック)
鐘を突ける所は全部鳴らして来たが録音できたの少ない。
鐘の音色は様々だ。
此処の鐘の音は少々鄙び過ぎているかも知れない。









このお寺は天台宗、真言宗が同居している。
珍しい例だ。
空海と最澄の仲違い以前からなのだろうか。



赤い蝋燭が煌々と灯る。
「七日灯明」
七日間灯して病気平癒、安産、良縁、商売繁盛を祈るのだ。










今日は此処で打ち止め、
讃岐富士を眺めながら香川の民宿に戻る。

 

香川民宿の前にある讃岐うどんの店、
安くて美味しい、品揃えも豊富だ。

 

そして、この銭湯。
こんなところに、と思う街の真ん中。
広々として清潔で湯量も豊富。
 

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