第六十五番 三角寺

 

前神寺から松山自動車道を一気に西へ愛媛の県境辺りまで、
三角寺は伊予路最後の札所、
伊予路の関所寺ともいわれている。
昔からの交通の要所なのだ。
今でも、松山自動車道、高知自動車道、徳島自動車道、高松自動車道、
が此処に集まってる。



73段の石段が待ち受けている。
このお寺は、聖武天皇、行基、弘法大師、更に嵯峨天皇が関係している。
聖武天皇の勒願によって、行基菩薩が開基し、
弘法大師がご本尊十一面観世音、不動明王を彫刻し、
三角形の護摩壇を築き、二十一日間の護摩秘法を修したと伝わる。
三角寺の寺号はこの護摩壇に由来する。
現存の三角形の池が三角形の護摩壇跡とされる。

嵯峨天皇はご本尊を深く信仰し、
寺領三百町歩を下賜し、堂塔を造営している。



この階段、
どんな時代に、
どんな人が、
どんな事を考えながら登り下りしたのだろう。

石段の参道を上がると仁王門がある。
鐘が吊り下っている仁王門は珍しい。
この鐘を、
「グォーン」
と鳴らして中に入るのが慣わしだ。



 





この花は何と言う花だろうか、
捻り花のお化けなような・・
こうなると可憐さは無い。





このお寺は安産のお寺として周辺に聞こえる。
妊婦は庫裏にある杓子を持ち出して家の床下へ置き、
安産できるとお寺へかえすという風習がある。



 

是でこそ登りかひあり山桜   一茶

上を見上げると桜の木が天を覆う。
一茶にこれまで言わせるのは、
さぞかし、
桜の季節には華々しく咲き滾るのだろう。

 

 

漆喰彫刻というのか、漆喰鏝絵というのか、
素晴らしい漆喰の作り物がある。   
伊豆に伊豆の長八という漆喰作りの名人が居て、
長八美術館と言うのが出来ている。









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