第四十八番 西林寺


  

ここも行基が開基のようだ。
内川という小川に掛かる太鼓橋を渡って山門を潜る。
橋の上で杖を突き掛け、慌てて引っ込める。
橋の下で、空海さんが修行をしているのだ。



 

人馴れした猫と、
流石、松山、早速子規の句碑が出迎えだ。

秋風や高井のていれぎ三津の鯛  子規

テイレギ、これは此処の内川に自生する藻の一種、
刺身のつまとして珍食されているとか、
子規もテイレギをこよなく好んだと言う。

この山内不幸という表示が気になった。
お寺さんに何か不幸が有ったのだろうか。
境内に入ってみてもそんな様子は無い。



 





一心に掃除をしているお婆さんに話し掛けてる小母さんが居る。
「・・・・こうしてあなたと話していると本当に供養になるよぅ・・有り難いよー・・」
そんなふうに聞こえた。
多分、このお婆さんは、
毎日毎日こうして足を運んで、
掃除と言う形での供養をしているのだろう。
小母さんは、
そのお婆さんを何時も見掛ける人なのだろう。

山門で出迎えてくれた猫は三匹の子持ちのようだ。





さっきのお婆さんが家路に着くらしい、
一寸、声を掛けてみたくなった。



「写真を撮ってもいいですか?」
と尋ねることしか出来ない。
お婆さんから、
「帽子を脱ごうかいなぁ」
と言う返事が返ってきた。


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