第四十四番  大寶寺

 

ほぼ一年間を置いて、
88箇所の後半44箇所のお遍路の始まりだ。

同行二人の金剛杖、納札、納経帳、線香、蝋燭、
およその身支度、用具は揃った。

今までのお寺はどちらかと言えば海に近い感じだったが、
今回の最初のお寺、
大宝寺は四国の中心へ向かった山また山の中だ。
石鎚山も近いのではないだろうか。

歩き遍路では43番明石寺から此処大寶寺迄が一番の難所とされた。
田舎道を、山道をグネグネと登る。








 

   

 

 



此処も猟師が開いた寺と知られている。
兄弟の猟師がやって来て十一面観音像を見付けた。
仏と言うもの知らない彼らは自然心で帰依し観音を祀った、
と言う。

 

昭和に入って、
このお寺の熱心な信者の老女に仏が乗り移り、
「此処掘れ、此処掘れ」
のお告げがあった。
其処を掘り起こすと、130個の経文石と七体の観音像が出て来たと言う。

 

 





1年経つと巡拝作法など殆ど忘れ去っている。
もう一度おさらいをする。

まず、山門の前で一礼する。
山門を潜ったら右に進む、水屋で口と手を清める。
そして、鐘楼があれば鐘を撞く。
参拝後に撞くのは「戻り鐘」と言われ縁起が悪い。
本堂で納札を納め灯明、線香を灯しお賽銭を上げ合掌。
大師堂でも本堂と同様な参拝をする。
最後に、納経所で納経帳に朱印を戴く。
山門を出る時にお礼の一礼を忘れてはならない。
橋の上では杖を突かない。
ま、こんなところだ。

 

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