第二十七番  神峯寺



左に土佐湾を見て北北西の方向へ土佐を登る。
10分たらず走って山道に入る。
民家や畑の間を、やっと、やっと、すり抜けて神峯寺へ辿りつく。
通称、「真っ縦」と呼ばれる45度勾配の難所だ。

その難所で歩き遍路を追い越した。
昨日から前後している手押し車の遍路だ。
母と娘だろうか。
昨日見た母らしき女性の顔には水膨れが出来ていたが、
表情は穏やかだ。
どんな思いでの遍路だろうか。
我々の想像も及ばない願いが有るのだろう。





 

仁王門から長い石段を上がる、150段だ。

 

霊所の何処にでも有る空海像だが、
ここのは一風変わっている。
今にも歩き出さんが姿なのだ。

 

岩の間から流れ出る「神峯の霊水」、



不治の病に伏した女性が、
夢枕に現れた大師から水を賜り一命を取り留めた。
その後、その女性はその水を探し求め「神峯の霊水」を探し当てた。
名前は知らないが、霊水を取り巻くように咲く花が瑞々しい。

 



この丸い石は何かの意味が有ると聞いたが忘れた。
なにか印象に残る石だ。



境内からの土佐湾、
うーん、土佐か、と唸る。

続く
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