第二十一番  太龍寺



鶴林寺駆けるように降りて那珂川のほとり、
難所の誉れが高い太龍寺へはロープウエイ、
日本一の規模だそうだ。




眼下に円を描いているのは那珂川だ。

先ほど訪れた鶴林寺の屋根が、
遥か彼方の山並みに見え隠れする。



下を覗くと数匹の真っ黒な犬が遠吼している?
ロープウエイから丁度見通しの良い峰の上だ。



案内ガールの説明があった。
この辺りは山犬?狼?の生息地だったが絶滅した。
その面影を残す為に銅?像を造ったのだそうだ。





 

高い石垣、あたかも山城の城壁の如きだ。
もしかしたら山城を意識して造られたのかも知れない。





見事としか言いようの無い彫刻が欄間を飾る。
何か仏教上の寓話のようだが私には判らない。





 

 

これを見て思わず微笑む。
お遍路さんの忘れ物だ。
私も何度か忘れて引返した事があるが、今のところ弘法大師さんは手元にある。




それを百万遍唱えれば、
如何なる経文も暗記できると言う「虚空蔵求聞持法」
空海19歳の時、これを修行会得しようと四国の山河を分け歩いた。
此処太瀧岳もその一つらしい。、
(このあたり、司馬遼太郎著「空海の風景(上)」に詳しい)
若き空海は前後100日間、ここで修行したと言われている。

此処で般若湯を仕入れる。
後日談だが、今回の遍路が終った時、
悪友達への手土産に般若湯を求めようとしたが、
街のスーパー、コンビに、酒屋では売ってなかった。
お寺だけにあるものだそうだ。

続く
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