第二十番  鶴林寺

 

「一焼(焼山寺)、二鶴(鶴林寺)、三太龍(太龍寺) ……」
といわれる阿波三難所の一つが此処だ。





 

 

 

修行中の弘法大師が、
雌雄2羽の白鶴(はくつる)が地蔵菩薩を抱いてこの地に降臨した
のを見つけたという伝説が名の由来である。
山門の仁王像は運慶作とされる。

寺の麓に住む一人の猟師が、或る日、鶴林寺の山林で猟をした。
しかし、ここは殺生禁断となっていたのです。
林の中に突然大きな猪が現れ、猟師はすかさず矢を放つと、
矢は見事に猪の胸に命中した。
猪は胸に矢をつけたまま寺の本堂の中へ駆け入った。
猟師も本堂の中を探したが、猪の姿は見当たらない。
本尊の厨子を開けてもらうと、
矢は本尊地蔵菩薩の胸に突き刺さっていた。
地蔵菩薩は殺生禁断を身をもっていましめのだ。
猟師は懺悔して髪を絶ち死ぬまで本尊に仕えた。










続く
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