続々昆明記5 結婚写真

学校の雑用係をしているハニ族の女性、名を阿英(アーイン)と言う。
彼女は余計な口は開かないが、聡明で良く気が利く。
優しくて面倒見が良いにで、留学生の皆から好かれ、
親元を離れた留学生達の良き相談相手なってくれている。

その阿英が結婚した、比較的遅い結婚だ。
皆で結婚写真のお祝いをしようということになる。

日本で結婚写真のように、式場であたふたと撮るのではなく、
日を改めて結婚写真専門の写真館へ行き、じっくりと撮る。
私が代表してその案内役になった。

まず、サンプルからセットを選ぶ、
決められている00元のセットは、その店での最低のセット、
高いのは4,5000元もする。
セットの内容は、映画ポスターくらいの大きさの写真、卓上写真、アルバム等
6,7種類からからなる。

中国人の写真好きは知っていたが、
結婚写真には命を賭けるくらいに大金を払う。
写真もそうだが、いつか新聞で、
中国人は結婚式始め冠婚葬祭にお金を掛け過ぎる、
という数字付きの論評を見たことがある。 
ここにも新しい中国と古い中国の葛藤が垣間見られる。



まず、ずらりと並んだ衣装棚から好みのウエディングドレスを選ぶ。



お化粧に約二時間掛ける。



この間に新郎は散髪に出掛けた。
私も近くで一杯引っ掛けて戻ると、
映画スターのように変身した二人がにっこりと現れる。



撮影室は新郎新婦以外立ち入り禁止だ。
勝手にパチパチ写真を撮られたのでは商売にならないのだろう。

いろんなポーズの写真、衣装替え、



この間、一時間はあるだろう、そんな半日だったが、
幸せそうに寄り添う二人を見ていると心が和む。
おめでとう!

最近、この写真セットは日本や外国からの女子留学生に、すこぶる、人気が高い。
アルバムは、あたかも映画雑誌や女性雑誌の様に編集され、
表紙には、映画スターもどきの自分の写真が飾られるのだから、
若い女性にとってはこの上ない記念なのだろう。

つづく

  



熟年の一人旅(中国編TOP)


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