続々昆明記11 西双版納 タイ族女性の髪飾り

水掛祭りの期間中、近郊から西双版納、
正確に言うと、西双版納の中心である景洪へ、人が押し寄せる。
とりわけ、曼听公園へ人が集まる。
誰も彼もが取って置きのお洒落をし、新年を祝う。



公園の中心に立派な仏教寺院がある、
ここも彼等の信仰の中心の一つなのだろう。

突如、天空からゴーッと音がして、



ロープにつかまった勇敢な女の子が湖水の上を通り過ぎる。

木陰に腰を下ろす。
焼き魚にビールはこたえられない。



普通、中国では焼いて食べる習慣は少ないが此処雲南では普通の事、
雲南の十八怪(○○の7不思議のようなもの)の一つだ。
どのテーブルも宴たけなわ、木陰は人で埋まる。



 


それぞれに着飾った女達、趣向を凝らした髪飾りが面白い。













日本の正月に日本髪を結うように、水掛祭り期間だけの髪型のようだ。
一様に活きた花を括り付けて、銀色の飾りをあしらった物が多い。

「花腰タイ族の館」と言うのが目に付いた。
花腰族の衣装を纏った若い女性達が満面に笑顔を浮かべて並んで居る。



一人の女性が何かマイクを持って説明しているが内容は判らない。
何人か集まると、女性達が客に首飾りのような物を掛け、
「どうぞ二階へ」
と招き入れる、野次馬根性を出して付き従ってみた。
二階に上がると、客一人に一人の女性が付きっ切りになる。



されるままにしていると、どうやら擬似合同結婚式らしい。
三々九度のようにお酒を飲み交わす振りをさせられ、
指に花の指輪を嵌めてくれたり、儀式が進行する。
不思議な物で、一時、崇高な気分に襲われる。

最後に別室に案内される、そこには幾つか小部屋が仕切られており、
カーテンで覆われている。
女性がカーテンを開く、そこには粗末な布団が二つ並べられている。
カーテンを閉めると、女性が私の目をじっと見つめておもむろに言う。



「これでめでたく結婚式が終わりました、
あなたは私にお祝いを下さなければなりません」
ゲッゲッ! 崇高な気分が飛び散る、慌てて尋ねる、
「幾ら?」
「幾らでも良いです、がァー、普通、100元です」
50元渡して、ほうほうの体で階段を下りる。
少し離れて様子を見ていると、また、同じ事を繰り返している。
二階に上がるのが、みな、男性だけだと、やっと、気が付いた。

子供の頃、お祭りの出店で何度インチキに遭ったことか、
生まれつきの野次馬根性がこびり付いている。
この程度で収まったから可愛いいものだが、
野次馬根性が昂じると破滅しかねない。

つづく

 

  

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