この様な所だから当然ながら各民族の選り抜きの美女を揃えているんだろうが、
どの民族も暫く見ほれてしまう美女だ。
タイ系の美女に共通しているのは、憂いを含んだ瞳の深さだ。
こんな瞳でじっと見据えられると、思わず身振いしてしまう。









民家はどれも、所謂、床上げ式で、生活空間は二階以上にある、



面白いのは寝室、何処の民族の民家も寝室が中心、飾りも一番華やかだ。
場内に幾つか広場があり、其処の舞台で民族舞踊や民族音楽が演奏されている。

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一つの広場で騒ぎが始まった、水のかけ合いだ。
若い男女が洗面器のような器で互いにかけ合う、
全身ずぶ濡れになっても、まだかけ合う。





タイ族独特の赤、橙、黄、青、色とりどりの薄い布の衣裳が濡れた肌の線をくっきりと描き、艶めかしい。
観ていると、どうも、意識し合った男女がだんだん近づいて、意識的に水をかけ合っているようだ。




帰りもリンタク、又女性だ、降りる時2元渡そうとすると、
「3元」
と言う、5元渡すと、もう、ニコニコだ。

ホテルに戻って、ラーメン食べて、一休み。
春歓公園まで自転車で行ってみようとしたら、
ホテルに自転車の貸し出しは無い、歩くには遠すぎる。
またまた、リンタク、小股の切れ上がったいい女だ、20代後半か、女は、
「20元」
と言って、譲らない、地図で見ても確かに遠いい、しかし、20元は高い。
暫く話し込んでいたが、他のリンタクも通らないので仕方無しに乗り込んだ。
威勢良く漕ぐと女の逞しい尻が、目の前でモリモリと左右する。
確かに遠かった、30分はたっぷりあった。
いかにも健康、をこの目で見た。

折角リンタクで乗り付けたのに春歓公園の門は閉まっている。
公園の前の売店をからかって、さて、どうするか考えていると、
「帰りは安くするよ」
さっきのリンタクの女だ。
ガイドブックに依ると、この界隈が一つの見所のようなので、一寸歩いてみたい。
そんな素振りをすると、女は納得して、尻を左右して帰っていった。

何時の間にか、夕闇が迫っている、タイ族独特の民家が並んでいる、少し歩くと、
ワイワイガヤガヤ、もう人が道にまで溢れているかと思うと、
急に人通りが絶えた暗掛かりが有ったりする。
「日本人行方不明...」
の記事の主人公にも成りそうな気配がして、思わず後ろを振り返る。
暫くすると、歌や踊りを見世物にしている大きなタイ風のレストランが並んでいる。
その一つ一つが物珍しく、大分歩いてしまった。

来た道を3分の2くらい戻ってから、リンタクを拾う。
今度も女だ、此所の女は本当に元気だ、 姿形もまあまあ、
「幾ら」
「1元」
乗る前に必ず値段を聞くのが鉄則だが、1元だか5元だか良く聞き取れなかった。
ホテルの向かい側に着いて、1元渡したら、
「あんたのホテルはそこだよ」
と指差す。

昨夜の200元、さっきの20元、今の1元、
皆、肉体労働は肉体労働だが、どの女が一番幸せなのだろうか?
現在? そして10年後、20年後は?
「幸せ」の定義なんて十人十色なのだから何とも言えないが、
彼女たちは彼女たちでそれなりに一生懸命生きているのだろう。

続く

 


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