チベット記2

朝、バス駅まで来てやっと梅里雪山へ行く決心がついた。
かくして、梅里雪山に近づくこととなる。

8時半出発。
一番前の席に陣取る。
次々に変化する景色に堪能だ。

 

 

日光の七曲がり?のように大きくループを描いて登り降りるのだが、
1kも行ってくるりと廻ってまた1k、スケールが違う。



そんな繰り返しをして標高を詰める。
と思うと、遥かに見える谷底の街へ降りてゆく。



目的地は彼の稜線の更に向こうだ。

香格里拉では見かけなかった小川が見え隠れしだした。
その小川が次第に大きくなり、一つの切通しを抜けると、



結構な川幅が眼前に広がる。





これが長江の上流と知ったのは後のことだ。
この辺りで休憩。

 

雪山が見え隠れしだす。



忽然と左側に飛び込んできたのは夢留雪山(?)。



3400m、2800m、4300m、
大きな峠を三つ越える。

どの峠か忘れたが、
峠の向こうから白茫雪山がニョキニョキと姿を現す。

 



驚いた事に、
この辺りで野宿をした友人がいる。
しかも、昆明から此処まで自転車を漕いで来た。
当時はもう少し雪が有って、
手前の谷間を雪を踏んで登ったらしい。
簡易テントの中で夜を明かしたが、
前夜汲んだ深さ25cmの皮バケツの水が、
翌朝、
25cm厚さの氷塊に化していたそうだ。
世の中には想像を超える人が居るもんだ。
もっとも、
彼は命拾いをしたのが不思議だ、とは言っていたが。





天に向かい今にも大蟹が両鋏を広げようと構えた様相だ。
豪快極まる。
標高5137m。

更に進むと梅里雪山が秀麗な姿を現す。
標高6740m、
雲南省の最高峰だ。

 

男性的な白茫雪山に比して女性的、
私にはそう感じる。



女神、穏やかに辺りの山々を労わり配している。
華麗だ。


これで目的は達した。
山男さんも時々、
「凄い!」
と声を発する。

谷底にへばりつく様な徳欽の町に入る。



さて、宿はどうするか、二人で思案していると、
バスの休憩の時に一言二言話した学生風の女の子が、
「宿を探してるの? 私が案内してあげる」
と先に立った。
「旅行?」
「いえ、帰省です」
小奇麗な宿に案内される。
80元、田舎町にしては高めだが穏やかなママさんは気に入り、
二つ返事でOK。

町へ出て火鍋屋を探す。
と、またさっきの彼女だ。
「私が案内する」
と、又先に立った。
「私の家は此処から45kあります、タクシーの値段交渉が仲々纏まらないの」
此処から更に45kとは想像を絶する。
また、巨大な火鍋、今度は半分の交渉が不成立。

 

何がしかを突付く。

徳欽の街は谷間にあり、梅里雪山は全く見えない。
夕方の梅里雪山が見たい。
さっき来た道を5,6kmも戻れば梅里雪山が良く見える場所がある。
タクシーを交渉する。
「梅里雪山が良く見えるところまで行きたい、幾ら?」
「行って帰って30元」
どんな処か判らないが乗ってみる。
タクシーは、さっき来た道を更に前へ進む。
眼前に梅里雪山が全貌を現わす。





飛来寺、此処が梅里雪山を眺める絶好の場所なのだ。
小さな街の佇まいすらする。
例の野宿の友人は此処まで自転車で来ている。
その感慨は我々の遠く及ばないものだったろう。

 

 



残念ながら逆光で雲も多い。
運ちゃんと交渉する。
「明日の朝、日の出の頃の梅里雪山を見たいがどうだ?」
「OK、朝、電話してくれ」
「いや、宿の前まで来てくれ」
「いや、電話してくれ」
と名詞を渡される。

チベット記1(香格里拉)、チベット記2(梅里雪山)、
チベット記3(梅里雪山ー香格里拉)、チベット記4(ラサ)、
チベット記5(ポタラ宮)、チベット記6(ジョカン、セラ寺)、
チベット記7(ノルブリンカ離宮、西蔵博物館)、チベット記8(ラサの街角、ラサの病院)、
チベット記9(ラサ裏通り、ソンキョ・ルカン公園、パラルブ寺、マニ塚)、
チベット記10.完(拉沙苞姑尼姑寺、バスツアー、ラサのカフェ、ラサのお土産、ラサ河)




熟年の一人旅(中国編TOP)


inserted by FC2 system