昆明留学記4・黒龍潭

風邪を拗らせると怖いとは知っていたが、
前回が思い出せないような、鬼の霍乱、
散々な正月だった。
やっと直ったようだが、鼻の頭に変な腫れ物がデンと居座り、
恥ずかしいやら、鬱陶しいやら。
半月ほどシャワーも浴びてない。

こうして、1年1年、年を取ってゆくわけだ。
生きている内に出来るだけの事をしなくては、
なんて、まだまだ、息巻いているが明日のことは判らない。
文字通りの寝正月をすごした。

泣き面に蜂、暮にモソ人の姉妹と火鍋を囲んだ時、
デジカメの電池の裏蓋を失くしてしまった。
以後雲南の写真が取れないとは情けない事態になってしまった。
当地でデジカメを入手しようと思うのだが、
説明書も皆中国語だし、撮影済みをパソコンへ移せるかどうかも心配だ。


突然、風来坊主さんからメールが入った。

「 1月18日にはインドへ渡る予定でしたが、突然ながら中国へ帰るこ
とになりました、インドは後日行きたいと思っています。」

何かトラブルが有ったらしいが、
これで、またご一緒できるとほくそえむ。


写真が撮れないのはなんとも寂しい。
何処へ出掛けるのにも、
必ずカメラをぶら下げているのが習性になっている。

或る友人に、この苦境を訴えたらヒントを与えてくれた。
一見して複雑な構造に見えた裏蓋、よく観察すると以外に単純だ。
一日がかりで応急処置に成功する。
テープをベタベタ貼り付けて格好は悪いが、
兎も角、写真が取れるようになった。
友達は持つものだ、有難い。


黒龍潭へ行って来た、梅の名所だ。





昨年訪れた時は時期を外したが今回は満開の満開、
中国の梅を堪能する。
一山全体に6,70種の梅が幾千本かあり壮観だ。

日本の梅に比べて野生を感じる。










白梅、紅梅の花びらを数えてみたら両方とも14,5片。
日本に多い梅とは一寸種類が違うようだ。
蝋梅も見つけた。



 

梅林の下で梅酒を飲んで寝転ぶ。
梅酒ではもの足りなくて白酒を飲んでうつらうつらして来た。
なんと、突然、句が出て来た。
側の梅の小枝を千切った少女と目が会った。



 梅一枝手折りし少女微笑みぬ

酔眼朦朧の辺りに、ひらひらと花びらが散る、。

 白梅の一片宙に留まりぬ
 紅梅の一片頬をかすめけり

何故か母を思い出す。

 紅よりも白梅好むは母ゆずり。

傍らの草叢が動いた。
首を捻ると、
先程から明るい話し声の聞こえた若い二人がキッス、
いかにも不器用だ。

 白梅散り頻る初キッスらし

手元に落ちてきた花びらを掴む。

 白梅を押し花にしてつつがなり

俳句は上手い下手は問題外だ、
などと自分に言い訳する。







境内には、唐代の梅、宋代の柏、元代の茶が生き永らえている。



黒龍潭には、小さな橋で繋がっている二つの池がある。
二つの池に棲む魚は、けっして、お互いに出入りしない。
それも何百年前以来なのだから、不可思議だ。
水色も異なる。



日本へのお土産に、何回か、
中国茶、漢方薬を持って帰ったことが有るのでだが、
カミさんは気持悪がって手をつけない。
雲南名産の「三七」もそうだ、「三七」は「田七」とも言う。

たまたま、娘の仕事先の社長さんが漢方薬通で、
特にこの「三七」、「田七」を愛用しているらしく、
「買って来て」
と娘から催促があった。

「三七」は草?か木?の根で、いろいろ効用が有るらしい。
親指の先くらいの大きさで、コツンコツンと硬いものだ。
粉にして飲用するとか聞いたが、どうやって粉にするのか?
悲しいかな、漢方薬に無知でどの様に飲用するのかわかりない。

中国茶もそうだが、煎れ方、飲み方が判らないと、
どんな高価なものでも猫に小判だ。

続く

    


 
   
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