張廉卿(1823~1894) 名は裕釗。 北碑を信奉し「逆入平出」の筆法で独自の書風を築いた。 宮島詠士(1867~1943)は張廉卿のもとに留学、19歳からの7年間書を学んだ。 廉卿が没したとき死に水を取ったのは門人の中で詠士一人であったと言う。 私の師(50代で早没)は張廉卿の直系であり張廉卿の臨書が第一であった。 そのせいだろう、私の習作にはあらゆる所に張廉卿の筆法が出現する。